意外な場所で想像以上に役に立つ「大型自動車免許」

子供の頃から障害者福祉関係の仕事やリハビリテーションの仕事に興味があり、その分野の文系短期大学に進学しました。障害者福祉関係の資格を取得するには実習が必須で、短大2年生の時、障害者施設で2週間の現場実習を行いました。その時職員に、障害者福祉施設で就職するために役立つ知識や資格を伺うと、スタッフ全員が口をそろえて「大型自動車免許」と教えてくれました。最初は、予期していない意外な資格にとても驚きました。福祉関係の施設の多くはマイクロバスを所有していること。利用者が遊びに出かける時や、送迎、健康診断に出かける時等、多くの場面でマイクロバスが利用されており「大型自動車免許」取得者はとても重宝されるし、「取得してくれるととても助かる」という話を伺いました。

その後すぐに就職活動が始まりました。ある障害者施設の面接時に大型自動車免許取得について話をすると、面接官が大型自動車免許が福祉施設で勤務するために重要な資格であること。この資格が重宝されることをすでに知っていた自分にとても興味を持ってくれました。また、大型自動車免許取得を奨励しており、免許取得にかかる費用の70%は雇用側の負担。取得したお祝いに3万円のボーナスが支給される旨の説明を受けました。その後、無事その障害者施設に就職が決まり、1年後に大型自動車免許を取得することにしました。

大型自動車免許の取得方法は3種類あります。一つ目は自動車学校に行く方法。二つ目は試験場に直接運転試験を受けに行く方法。三つ目は運転試験場に付属されている教習所で練習をしてから試験を受ける方法です。直接試験を受けるのが一番最速で費用がかからない方法ですが、たとえ4トンロングを長年運転しているトラックドライバーでも一発で合格することはほとんどなく、数回程度の練習は必要。と聞いたので一発勝負で試験を受けに行くのは諦めました。次の候補は、自動車学校に通うか試験場に付属されている教習所で数回程度練習をしてから試験を受けるパターンです。自動車学校に通うと試験が免除されるので自動車学校を卒業すれば免許の書き換えだけでOKです。しかし、指定されている運転の回数も多く費用もかかります。運転試験場付属の教習所は数回程度試験の前に練習をするだけでOKです。練習の費用と試験料を合わせても自動車学校に通う費用の半額程度で納まりそうだったので、運転試験場付属の教習所に通いました。しかし、教習所の指導が想像以上に厳しく、また試験の難易度もかなり高く、試験を数回受けましたが落ち続けてしまいました。また練習の予約が取りにくいことから、時間もかかるし費用もかかるけど、簡単で確実に大型免許が取得できる自動車学校通学に切り替えました。自動車学校に週に1回から3回ほど通い、2か月程度で無事大型自動車免許を取得することができました。

大型自動車免許を取得してからは、仕事の量が大幅に増えました。勤務していた施設で利用者が外出する場合のほとんどをマイクロバスを利用していました。利用者が外出するたびにマイクロバスの運転をしていました。施設で生活をしているとどうしても外出する機会が減り、社会とのつながりが希薄になる問題があります。しかし、利用者が社会に溶け込みみなと同じように生活をしていくには豊富な社会経験は不可欠です。マイクロバスの運転ができるスタッフが増えると利用者が外に出られる機会が増えるので、利用者の社会経験を豊かにし社会復活の手助けに大きく貢献することができます。そのため、大型免許を取得後は、他の職員や利用者の家族の方にもとても感謝されました。 また、転職時にも「大型自動車免許」を取得していることを高く評価してくれる施設が多くありました。大型自動車免許は意外な場所で想像以上に有益に使える資格だと実感しています。